RDMA転送技術とボトルネックについて
みなさま、こんにちは。さくらインターネット研究所 松本です。
InfiniBandやRoCE(RDMA over Converged Ethernet)環境で利用可能な、もっとも効率の良いデータ転送方式であるRDMAについて評価実験を行っています。
InfiniBand上でRDMA転送によってデータをやり取りすると、旧来であればCPU処理していたTCP/IPなどがボトルネックとなりがちでしたが、その重荷からも解放されている事が実験からも分かりました。
実験環境ではRAMDISKからRAMDISKへRDMA転送を行っていますので、最終的にもっとも高いボトルネックが「メモリへの読み書き処理」にまで削減されているのが分かります。データをとにかく高速にやりとりしたい場合にはRDMA転送技術がもっとも効率的といえます。
IDF13: Microserver SoC
みなさま、こんにちは。さくらインターネット研究所 松本です。
2013年9月10日~12日に米国サンフランシスコにて開催されたIntel Developer Forum 13で見つけた技術情報を共有致します。
CLDS003 – Intel® Microservers – Density, Power, and Other Design Considerations for the Next Generations of Intel® Server SoCs というセッションで、Microserverの適用領域とアーキテクチャについて述べられていましたので共有いたします。
Microserverは会社が継続的に開発を行っており、現在も進化が続いています。最近のMicroserverでは、10/40GbE Switchを筐体に内蔵し、複数ノードの通信を効率化しています。
Microserverを比較する際には、IAサーバーとは異なり 「消費電力あたりの性能値(Performance Per Watt)」 が使われ始めていますので注意が必要です。
IDF13: PMFS using DRAM
みなさま、こんにちは。さくらインターネット研究所 松本です。
2013年9月10日~12日に米国サンフランシスコにて開催されたIntel Developer Forum 13で見つけた技術情報を共有致します。
IDF13のCLDS002 – Software Defined Data Center (SDDC) Best Known Methods でも取り上げてられていたPMFSについてご紹介いたします。
“This file system has been validated using DRAM to emulate persistent memory. Hence, PMFS also provides an option to load the file system from a disk-based file into memory during mount and save the file system from memory into the disk-based file during unmount.” という説明の通り、DRAMとDISKを組みわせてCPU処理を減らす高速ストレージが実現できます。
しかしながら、PMFS uses journaling (undo log) to provide consistent updates to meta-data. の通り、書き込み部分は最終的にDISK性能に引きずられていきますので、用途をしっかりと特定する必要があります。
次世代メモリ技術HMCの最新動向
みなさま、こんにちは。さくらインターネット研究所 松本です。
いよいよ量産化は始まると噂されている次世代メモリ技術HMC(Hybrid Memory Cube)の最新動向について調べています。
Hybrid Memory Opens a New Computer Era (Jim O’Reilly, Storage Engineer, 8/19/2013) や Hybrid Memory Cube receives its finished spec, promises up to 320GB per second (Jon Fingas, Apr 3rd, 2013) というニュースも報じられており期待は高まるばかりです。
三次元半導体技術は、今後主流になっていく技術の一つですので、広帯域・高速化するネットワーク技術と合わせて今後も調査を継続致します。
Intel 1.6Tbit/s Interconnect
みなさま、こんにちは。さくらインターネット研究所 松本です。
2013年9月に予定されているIntel Developer Forum 13にて、次世代光コネクタ「MXC」のセッションに関する話題が出ていましたので共有致します。
Intel teases 1.6Tb/s optical interconnect tech
Published on 15th August 2013 by Gareth Halfacree (bit-tech)
100Gigabitに向けた取り組み(2013/08/15)でもご紹介した通り、サーバー間接続は、さらなる広帯域・高速化へ向けて進んでおり、これを補う技術革新が定期的に求められています。
まだまだクリアすべき課題は多くありますが、今後も研究所では先行研究として取り組みつつ、皆様に情報共有を行っていきます。
つれづれ研究紀行(6) ARM Serverの取り組み
みなさま、こんにちは。さくらインターネット研究所 松本です。
今回は2011年11月に取り組んでいたARMサーバーの性能評価報告をピックアップ。
「ARM-base Serverの開発環境を調査のため、QNAP TS-119P+にDebian on QNAPを入れるべく諸々を見ています。
Debian(Squeeze)のinstalltionを見ると概況が確認できます。 運用時でも消費電力が5-12WとPCの300W付近に比べても十分に低いものですので、使い勝手によっては中々面白いデータが取れそうです。」 |
当時からARMサーバーの消費電力の低さは十分に確認されていたようです。
FMS’13: NAND技術の未来予測
みなさま、こんにちは。さくらインターネット研究所 松本です。
2013年8月13日~15日まで米国サンタクララにて開催されましたFlash Memory Summitの当日資料が公開されましたので、トピックをまとめています。
Life…Flash (or, what to expect the next 7 years)
Dave Eggleston, Principal, Intuitive Cognition Consulting Group
上記には、2019年までのNAND Flash技術の展望について言及されており、現在の平面技術から三次元に積層される3D NANDへの移り変わっていく予測がされています。
今後も大容量と高速化が求められている半導体ディスク市場においては、当然の帰結ともいえるでしょう。