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タグアーカイブ: KVM
KVMを使う(Ubuntu Desktop編)
11月16日、LPI-Japan主催のセミナーでKVMに関する講演をさせていただきました。当研究所ではこれまでにqemu-kvmをソースからコンパイルして使うことを前提に色々な紹介をしてきましたが、講演では広く気軽に試していただくよう、Ubuntu Desktop Editionを例にパッケージでインストールする方法を取り上げました。講演ではスライドでお見せした部分を、当ブログではじっくりコンソールでご覧にいれたいと思います。
KVMを使う(LiveMigration編)
仮想サーバの醍醐味(?)のひとつに、Migration(マイグレーション)機能があります。KVMは仮想サーバのセーブとロード、offlineおよびlive migrationのそれぞれに対応している、と主張しています。今回はこれを確かめてみることにしましょう。
KVMを使う(ディスクの動的追加編)
仮想化環境ではディスクやメモリなどのリソースを必要に応じて増減できる点が魅力です。今回はKVMのゲストOSを動作させたまま、ディスクを追加する方法をご紹介します。
ディスクの動的追加について調べると、KVMの本家サイトにあるHotadd pci devicesというページに行き当たります。このページの方法を要約するとこんな感じです。
- HDDはPCIのSCSIコントローラと共に動的に追加する
- ゲストOSはPCIカードの動的な増減を検出しなければならない
- そこでpci_hotplug関連のカーネルモジュールをロードする
- qemuのモニタからPCIカードとHDDイメージを追加すると、ゲストOSが動的に検出してくれる
なるほど。ちょっと試してみましょう。
KVMを使う(ディスク性能編)
KVMをとりあえず動かそうというときは、10GB程度の小さなイメージファイルから始めると思います。当ブログのインストール編でも例示した通り、また他のインストールガイドでも取り上げられている通り、qcow2フォーマットで作成したイメージファイルを使用している方が多いと思われます。ところが本格的にテストをしようと思って100GBぐらい割り当ててインストールしてみると、途方もない時間がかかってびっくりすることがあります。
たとえば当方で計測してみたCentOSのインストールの時間は、qcow2を使い100GBのディスクを割り当てた場合に、フォーマットの所要時間が47分、パッケージのコピーで13分、合計で1時間もかかってしまいます。実サーバにインストールすればせいぜい10分ぐらいですから、恐ろしいほどのパフォーマンスの低下です。
まっさきに疑うのは、qcow2というフォーマットそのものです。試しにrawフォーマットでインストールしてみると、フォーマットは21分、パッケージコピーは7分、合計28分間とある程度改善します。この数字だけみると「qcow2なんてダメだ、rawフォーマットで決まりだな」と思いますが、本当にその結論でいいのか、ちょっと調べてみました。
KVMを使う(ネットワーク設定編)
私(鷲北)が学生の頃(1992年ぐらいの話です)、OS概論という授業がありました。教科書はタネンバウム著「MINIXオペレーティングシステム」で、すごく高くて買うのに躊躇する本です。当時この本は私が筆者として出入りしていたアスキーから出版されていたので、担当さんに頼みこんで一冊もらえないか交渉してみました。さすがに新品はくれなかったのですが、校正用に取ってあったものを譲り受け、授業に持ち込むことができました。ところどころに赤が入ってて、思えば貴重な一冊だったのですが、卒業後3回ぐらい引っ越すうちにどこかへまぎれてなくしてしまいました。
この本はとても分厚くて、巻末にはMINIXのソース・ダンプが数百ページに渡って掲載されている無茶な本です。しかし説明は平易でおもしろく、眠れない夜には枕に最適でした。特に好きだったのが競合を説明する章で紹介されている「食事する哲学者」のページで、あれは結構分り易かった、できればもう一度読み直してみたいもんだと思っていたのでした。
最近になって「もしかしたら古本があるかも?」と思い立ち、Amazonで検索してみました。そしたら驚いたことに第3版が2005年に出ているではありませんか。出版社はピアソンに変わっていますが、中身はだいたい同じのようです。というわけでAmazonで注文して、懐かしの「哲学者」のページを見ることができたのでした。
KVMを使う(インストール編)
今回は仮想化ソフトウェアのひとつ、KVMのインストール手順をご紹介します。
仮想化ソフトウェアといえば、世の中ではXenやVMwareが有名で、これらを利用したサービスも数多くあります。さくらインターネット社内でもXenServerを使った実験プロジェクトがいくつかあるのですが、KVMの方は少なく、ノウハウの共有が進んでいません。それならば、ということで研究所では現在KVMの動作の確認とパフォーマンス試験に取り組んでいます。
今回ご紹介する手順は、読者のみなさんにも気軽に試していただけるようカジュアルにまとめましたが、KVMを動作させる専用のサーバと、VNCクライアントやtelnet等を使いリモートでコントロールする作業用のWindows PCを分けることを想定しています。1台のマシンしか都合できないという方は、それぞれの環境に合わせて工夫していただければと思います。