さくらの6rd(トライアル)>6rd設定方法(Vyatta編)
ここでは、Vyattaにおける6rdの設定方法について説明します。
※ 設定前にトップページの「提供条件」を必ずお読みください。
ネットワーク構成例
例として、以下のようにグローバル側(eth0)にIPv4アドレス59.106.69.117が設定されたVyattaの設定方法を説明します。LAN側インターフェイス(eth1)に6rd経由で使用可能なIPv6アドレスを設定し、6rd CE(カスタマエッジ)ルータとして動作させます。
6rd対応Vyattaインストールメディアを作成する
Vyattaはまだ標準で6rdに対応していませんが、銀座堂の浅間さんが6rdに対応するためのパッチを作成されています。ここではそちらを用いて6rdをサポートする手順をご紹介します。
まずは、以下のページにアップされているCD-ROM ISOイメージを取得します。
▽ 浅間さんのブログ
http://bougaidenpa.org/masakazu/archives/96
▽ CD-ROM ISOイメージのURL
http://enog.jp/~masakazu/vyatta/vyatta-livecd-1102031519-7353197.iso
ISOイメージのダウンロードが完了したら、CD-Rメディアなどに書き込み、インストールメディアを作成します。
Vyattaをインストールする
作成したインストールメディアを用いて、Vyattaをインストールします。NICが2枚刺さったサーバを用意してください。ここでは、インストールの手順は省きますので、以下のURL等を参考にしていただければと思います。(説明されているバージョンが古いのですが、手順はそのまま使えます)
▽ GIGAZINE: パソコンを業務用途にも耐えうる高性能ブロードバンドルータにしてしまう「Vyatta」
http://gigazine.net/news/20080426_vyatta/
6rdの設定を行う
Vyattaのインストールが終わったら、早速6rdの設定を行います。以下コマンド中の青文字部分は、それぞれの環境に読み替えてください。
Vyattaにログインし、コンフィグモードに移行します。
vyatta@vyatta-6rd:~$ configure [edit] vyatta@vyatta-6rd#
IPv4アドレスとデフォルトゲートウェイを設定します。以下のように入力してください。
set interfaces ethernet eth0 address 59.106.69.117/27 set protocols static route 0.0.0.0/0 next-hop 59.106.69.97
続いて、6rd経由で使用可能なIPv6アドレスを算出します。コンフィグモードでそのまま入力可能です。
printf "2001:e41:%02x%02x:%02x%02x::1\n" 59 106 69 117 2001:e41:3b6a:4575::1
表示されたIPv6アドレスを用いて、6rdトンネルインターフェイスの設定を行います。
set interfaces tunnel tun0 6rd-prefix 2001:e41::/32 set interfaces tunnel tun0 address 2001:e41:3b6a:4575::1/32 set interfaces tunnel tun0 encapsulation sit set interfaces tunnel tun0 local-ip 59.106.69.117 set interfaces tunnel tun0 mtu 1280 set interfaces tunnel tun0 ttl 64 set protocols static route6 ::/0 next-hop 2001:e41:3dd3:e07d::1
最後にLAN側インターフェイスの設定を行います。RA(Router Advertisement)の送出も行います。設定の反映(commit)を忘れないようにしてください。
set interfaces ethernet eth1 address 2001:e41:3b6a:4575::1/64 set interfaces ethernet eth1 ipv6 router-advert prefix 2001:e41:3b6a:4575::/64 commit
設定を確認する
設定が完了すると、以下のようになります。
[edit] vyatta@vyatta-6rd# show interfaces { ethernet eth0 { address 59.106.69.117/27 } ethernet eth1 { address 2001:e41:3b6a:4575::1/64 ipv6 { router-advert { prefix 2001:e41:3b6a:4575::/64 { } } } } tunnel tun0 { 6rd-prefix 2001:e41::/32 address 2001:e41:3b6a:4575::1/32 encapsulation sit local-ip 59.106.69.117 mtu 1280 ttl 64 } } protocols { static { route 0.0.0.0/0 { next-hop 59.106.69.97 { } } route6 ::/0 { next-hop 2001:e41:3dd3:e07d::1 { } } } }
IPv6での通信が可能になっているはずですので、ping6やtraceroute6コマンドで疎通性を確認してみてください。
[…] こちらを参考に6rdの設定をしていきます。 設定が終わったら、IPv6の疎通確認を行います。 […]