さくらの6rd(トライアル)>6rd設定方法(CentOS6.3編)
ここでは、CentOS6.3における6rdの設定方法について説明します。
※ 設定前にトップページの「提供条件」を必ずお読みください。
カーネルとiprouteパッケージの入れ替え
CentOS6.3標準のカーネルとiprouteパッケージは6rdに対応していませんが、銀座堂の浅間さんが6rdに対応するパッチをあてたRPMパッケージを作成されています。ここでは、そのパッケージをインストールして6rdをサポートする方法について説明します。
まずはパッケージをダウンロードします。
ファイルが壊れていないか確認します。ハッシュ値が以下のように表示されれば問題ありません。# wget http://enog.jp/~masakazu/6rd/iproute-2.6.32-20.el6.6rd.x86_64.rpm # wget http://enog.jp/~masakazu/6rd/kernel-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm # wget http://enog.jp/~masakazu/6rd/kernel-firmware-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm
インストールします。# sha1sum iproute-2.6.32-20.el6.6rd.x86_64.rpm be09d5185a9f1512e8469a807668dad879d3fc77 iproute-2.6.32-20.el6.6rd.x86_64.rpm # sha1sum kernel-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm b7f2b99bdcf42ef7c5a92451d3dc42abd54c4f48 kernel-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm # sha1sum kernel-firmware-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm 833a13f8f817a4e62c82a09ad4dc2d2d16082d77 kernel-firmware-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm
インストールしたカーネルとiprouteパッケージが自動的にアップデートされないように、yumの設定を行います。# rpm -Uvh kernel-firmware-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm # rpm -Uvh kernel-2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64.rpm # rpm -Uvh iproute-2.6.32-20.el6.6rd.x86_64.rpm
# vi /etc/yum.conf (以下の行をファイルの最後に追加する) exclude=kernel*,iproute
再起動します。
# reboot
再起動後にカーネルのバージョンと、ipコマンドが6rdをサポートしていることを確認します。
# uname -a Linux localhost.localdomain 2.6.32-279.14.1.el6.6rd.x86_64 #1 SMP Tue Dec 11 11:22:48 JST 2012 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux # ip tunnel help Usage: ip tunnel { add | change | del | show | prl | 6rd } [ NAME ] <省略>
カーネルのバージョンに6rdと表示されていることと、ipコマンドのヘルプに6rdと表示されていることが確認できれば成功です。
6rdの設定を行う
設定手順は以下の通りです。ここでは、133.242.21.25のIPv4アドレスをもったCentOS6.3での設定例を紹介します。
- IPv6アドレスの算出
以下のように、IPv4アドレスをスペース区切りで引数に指定します。# printf "2001:e41:%02x%02x:%02x%02x::1\n" 133 242 21 25 2001:e41:85f2:1519::1
- /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-sit1 ファイルの作成
viでファイルを開き、以下の内容を追加します。青文字の部分はそれぞれの環境に合わせて書き換えてください。# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-sit1 DEVICE=sit1 IPV6INIT=yes IPV6_MTU=1280 IPV6_DEFAULTGW=::61.211.224.125 IPV6TUNNELIPV4=any IPV6TUNNELIPV4LOCAL=133.242.21.25 IPV6ADDR=2001:e41:85f2:1519::1/32
- /etc/rc.d/rc.local ファイルの編集
起動時にipコマンドで上記で作成したトンネルインターフェイスsit1に対して6rd-prefixオプションを設定します。# vi /etc/rc.d/rc.local (以下をファイルの末尾に追加) ip tunnel 6rd dev sit1 6rd-prefix 2001:e41::/32
- 再起動設定を反映させるために一度再起動します。
# reboot
- 設定反映を確認
起動後に設定が反映されていることを確認します。# ifconfig sit1 sit1 Link encap:IPv6-in-IPv4 inet6 addr: 2001:e41:85f2:1519::1/32 Scope:Global inet6 addr: ::133.242.21.25/128 Scope:Compat UP RUNNING NOARP MTU:1280 Metric:1 RX packets:114 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:118 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:0 RX bytes:12000 (11.7 KiB) TX bytes:10848 (10.5 KiB) # ip tunnel show sit0: ipv6/ip remote any local any ttl 64 nopmtudisc sit1: ipv6/ip remote any local 133.242.21.25 ttl 64 6rd-prefix 2001:e41::/32 # ip -6 route show | grep default default via ::61.211.224.125 dev sit1 metric 1 mtu 1280 advmss 1220 hoplimit 4294967295