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年別アーカイブ: 2010

SAKURA Internet Inc.

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富士通PRIMERGYが届いたのですが

先日、富士通PRIMERGYが届きましたという記事を載せたのですが、その直後ちょっと問題が発生してしまいました。1週間ほどで無事に解決できましたので、ご紹介したいと思います。

PRIMERGYはKVMのテスト用に使うために用意したので、さっそくFedora 12をインストールしました。PRIMERGYはこれを正式にサポートしていないのですが、PRIMERGY フリーOS動作確認情報にリストアップされているし、特に問題ないだろうと判断していました。ところがインストール後、HDDのベンチを始めた途端フリーズする問題に見舞われました。具体的にはBonnie++を実行すると5分~30分程度でカーネル・パニックを起こしてしまうのです。

当初は着荷不良、つまりハードウェアの問題を疑ってサポートをお願いし、部品交換などを実施したのですが解決しません。そこで専用サーバ用の機材にFedora 12を入れてみると、同じ問題が再現できました。どうやら問題はFedora 12のドライバのようです。

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分散ファイルシステムを試す(基礎編)

さくらインターネット研究所の大井です。

私は現在、分散ファイルシステムに関する研究や調査を行っています。これから分散ファイルシステムをテーマに、分散ファイルシステムの各実装についての検証や実験結果について書いていきたいと思います。

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memcachedクライアントライブラリ(Perl,PHP編)

当ブログをご覧のみなさまこんにちは。さくらインターネット研究所の大久保です。

前回までKVSとmemcachedプロトコルの概要を説明させていただきました。

今回はプログラミング言語からmemcachedプロトコルを介してKVSにアクセスする方法について、Perl、PHPのクライアントライブラリのインストール方法、簡単なコードを解説したいと思います。

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富士通PRIMERGYが届きました

さくらインターネット研究所の大井です。

さくらインターネット研究所では、実験用に多数のサーバを運用していますが、実はそれらは社内の終了プロジェクト等から集めた比較的古いスペックの機材を使っています。しかし仮想化の実験のときには、多CPUコア、多メモリ、高速ディスクI/Oを要求するサーバも必要になります。

最近弊社では専用サーバ用に富士通のPRIMERGY RX200 S5を採用したのですが、社内で評判がよいようなので、研究所でも実験用にオーダーしてみました。それが昨日到着したのでご紹介します。

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月とコンピュータ

アポロ11号が月面着陸を果たしたのは1969年7月のことです。昨年はちょうど40周年にあたり、さまざまなイベントが各地で行われました。私(鷲北)は、バンダイが発売を発表した「大人の超合金:アポロ11号&サターンV型ロケット」を予約して、ずいぶん待ったのですが本日ようやく到着し、組み立てることができました。自宅には置く場所がないので、研究所の一角に置かせてもらっています。

手前の本はセットには含まれていません

…と、これだけではブログのネタにならないので、今回はアポロ宇宙船がどうやって月に着陸したのか、搭載されていたコンピュータについてのお話をしてみたいと思います。

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memcachedプロトコルについて

当ブログをご覧のみなさまこんにちは。さくらインターネット研究所の大久保です。

前回の投稿(Key Value Storeについて)に引き続き、今回はKVS関連としてmemcachedプロトコルの詳細を説明したいと思います。

memcachedプロトコルは前回ご説明しましたとおり、以下のようなものです。

  1. KVSにネットワーク経由でアクセスするための事実上標準プロトコル
  2. TCP 11211番ポートを使用 (*1)
  3. テキストベースのプロトコル (*2)

(*1) 実装によってはUDPをサポートしているものもあります。
(*2) 実装によってはバイナリプロトコルをサポートしているものもあります。

今回はmemcachedをインストールして、実際にいくつかのコマンドを動かしてみます。

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KVMを使う(ディスク性能編)

KVMをとりあえず動かそうというときは、10GB程度の小さなイメージファイルから始めると思います。当ブログのインストール編でも例示した通り、また他のインストールガイドでも取り上げられている通り、qcow2フォーマットで作成したイメージファイルを使用している方が多いと思われます。ところが本格的にテストをしようと思って100GBぐらい割り当ててインストールしてみると、途方もない時間がかかってびっくりすることがあります。

たとえば当方で計測してみたCentOSのインストールの時間は、qcow2を使い100GBのディスクを割り当てた場合に、フォーマットの所要時間が47分、パッケージのコピーで13分、合計で1時間もかかってしまいます。実サーバにインストールすればせいぜい10分ぐらいですから、恐ろしいほどのパフォーマンスの低下です。

まっさきに疑うのは、qcow2というフォーマットそのものです。試しにrawフォーマットでインストールしてみると、フォーマットは21分、パッケージコピーは7分、合計28分間とある程度改善します。この数字だけみると「qcow2なんてダメだ、rawフォーマットで決まりだな」と思いますが、本当にその結論でいいのか、ちょっと調べてみました。

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