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富士通PRIMERGYが届いたのですが

先日、富士通PRIMERGYが届きましたという記事を載せたのですが、その直後ちょっと問題が発生してしまいました。1週間ほどで無事に解決できましたので、ご紹介したいと思います。

PRIMERGYはKVMのテスト用に使うために用意したので、さっそくFedora 12をインストールしました。PRIMERGYはこれを正式にサポートしていないのですが、PRIMERGY フリーOS動作確認情報にリストアップされているし、特に問題ないだろうと判断していました。ところがインストール後、HDDのベンチを始めた途端フリーズする問題に見舞われました。具体的にはBonnie++を実行すると5分~30分程度でカーネル・パニックを起こしてしまうのです。

当初は着荷不良、つまりハードウェアの問題を疑ってサポートをお願いし、部品交換などを実施したのですが解決しません。そこで専用サーバ用の機材にFedora 12を入れてみると、同じ問題が再現できました。どうやら問題はFedora 12のドライバのようです。

サーバのHDDはRAIDコントローラを介して繋がっています。PRIMERGYの該当機種ではLSIのカードを使用しており、Linuxではmegaraid_sasが対応ドライバとなっています。この対応関係については、専用サーバの機種選定の際、開発部がテストをしており、詳細なレポートがすでに存在していました。しかし対象OSはCentOSとRedhatで、研究所が使っているFedoraは対象外となっていました。まず確認するべきはそこかな、ということでmegaraid_sasのバージョンを確認してみました。すると…

OS kernel megaraid_sas
Fedora 12 2.6.31.5-127.fc12 4.01
CentOS 5.4 2.6.18-164.15.1.el5 4.08-RH2
RHEL 5.5 2.6.18-194.el5 4.17-RH1

kernelのバージョンに比べてドライバのバージョンがちぐはぐなのが分りました(普段FreeBSDばかり触っていると、Linuxのディストリビューションごとの差異が奇異に思えて仕方ありません…)。さて、少なくともドライバのバージョンを4.08以上にしなければいけません。最初に試したのはFedora 12のkernelをアップデートすることでした。

# yum update kernel

などとすればあっという間に最新版にアップデートできるのですが、現時点での最新と思われる2.6.32.11-99.fc12にしてみても、megaraid_sasのバージョンは4.01のままでした。

本当ならここで「しゃーないな、sourceからmakeするか」となるのでしょうが、実はLinuxのmakeは経験がないため、やり方がよく分りません。そこでついつい手を抜いてFedora 13を試してしまいました。Fedora 13はまだαバージョンですが、調べてみるとmegaraid_sasのバージョンは4.12になっていて、少なくともCentOSよりは新しかったのです。これをPRIMERGYにインストールしてみたところ、フリーズ現象は発生しなくなりました。一応解決できたようです。


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